きまぐれブログ

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【本紹介】もしも「銃」を拾ったら…

 

 

 

   こんにちは、ONIONです。

 

 

 

   今回は、ゆるーく本の紹介をさせて頂きたいと思います。今日ご紹介したい本は、中村文則さんの『』です。中村文則さんのデビュー作なので、知っている方も多いかと思います。去年の秋に映画化もされたりと、注目を集めた小説です。(ブームに遅れて乗っていくのが、いつものパターン)

 

 


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   とある大学生が、を拾うところから始まるお話です。何事にも無関心だった彼が、銃という非日常的なものを手にしたことによって起こる、心の変化を描いています。そういえば『デスノート』も道端にノートが落ちているのを主人公が拾いましたね。それによって人格が崩れていきましたが、『銃』の場合は、デスノートのような明らかに現実離れした設定ではなく、「銃が落ちている」という現実にありそうでない絶妙なところを攻めているので、ストーリーに入りやすかったなと思いました。

 

 

 

   銃という凶器に、主人公の人格が支配されて、徐々に狂気を帯びていく様子が読んでいて怖くなりました。主人公は銃を拾うまではとにかく何事にも無関心で冷めた青年なのですが、そんな男の「興奮」という、人として欠けた部分を、銃が埋め合わせたと思うとゾッとします。欠けた部分を何が、もしくは誰が埋めるかによって、人は何色にでも変わるんだなと感じました。

 

 

 

   明るい話ではないので、暗いストーリーが苦手な方は少し抵抗感を覚えるかもしれませんが、興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね。最後のシーンは「えっ…?」ていう感じで、不意をつかれました。ラストまで目が離せません!

 

 

銃 (河出文庫)

銃 (河出文庫)

 

 

 

…では、今日はこの辺で。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

また次の記事でお会いしましょう。