【一人旅】城崎温泉「7つの外湯」を下駄で巡る。(後編)
こんにちは、ONIONです。
…前回記事の続きです。
今回は宿から出て外湯を巡ります。
前回記事 ↓
宿にこのようなガイドマップが置かれていました。
城崎温泉には7か所の外湯があります。
「さとの湯」「地蔵湯」「柳湯」「一の湯」
「御所の湯」「まんだら湯」「鴻の湯」
それぞれ歩いていける距離で宿でゆかたをレンタルして、下駄をカラコロとかき鳴らして歩く方が多くいます。私もゆかたに下駄で巡りました。下駄なんてこんな機会がないと履くことはないので、いい経験になりました。
下駄、めちゃめちゃ歩き辛かったですが、
文豪になったような感じで気分が良かったです。
少し話が脱線しますが、
明治、昭和と活躍なさった小説家、志賀直哉さんも城崎で滞在していたことがあったそうです。山手線の電車にはねられ怪我を負い、その療養のために城崎温泉を訪れ、宿で執筆活動をしていました。
…代表作『城の崎にて』
そこで城崎で起こった出来事が綴られています。
中学校の頃の国語の教科書で読んだことがありますが、生と死について考えさせられる内容でした。城崎の滞在中、色んな考え・思いが頭の中を巡っていたのでしょうね…
…彼が宿泊していた旅館「三木屋」も見つけました。なんと創業300年で登録有形文化財にもなっています。ここで3週間ほど滞在していたそうです。木々に囲まれて、落ち着きのあるゆったりとした空間であることが外観から窺えます。いいアイデアが沢山浮かんできそうですね。
…話を戻しまして、
今回の外湯めぐりでは、宿の代金に「ゆめぱ」という外湯を一日自由に利用できるパスポートがはじめから含まれていたので、それを利用しました。
この券があれば「宿泊したその日」と「チェックアウト日の10時まで」、外湯7か所を自由に何度でも入ることができます。券の裏面にバーコードがあり、それを各場所に備え付けられた機械にかざして入るシステムです。
温泉だけが目的であれば、財布も持たずパスポートを首にぶら下げて手ぶらで行けるので便利ですね。買い食いもしたいという人は小さめの財布を用意して、そこにいくらか入れていくのもアリかも…
全ての外湯を利用した訳ではありませんが、
簡単にざっとご紹介していきます。
・「さとの湯」
…JRの「城崎温泉駅」から最も近いのが、
こちらの「さとの湯」です。近いと言いますか、駅を出て右手側すぐの場所です。目の前に赤い郵便ポストがあるので見つけやすいと思います。
チェックインしたこの日は休館日でしたので入ることが出来ませんでした。翌日はやっていましたが、朝にのんびり外湯を巡る時間は無かったので今回は断念しました。入口付近に無料の足湯があるので、時間が無い方はそっちだけでも温泉気分を味わえると思います。
・「一の湯」
…続いて「一の湯」
こちらは利用しましたが、お風呂も大きめで広々とした印象でした。一の湯には洞窟風呂という天然の岩を利用して作ったお風呂もあります。場所も城崎温泉の中心に位置していて、建物も大きいので見つけやすかったです。
・「柳湯」
…「一の湯」とは打って変わって、
この「柳湯」は見つけるのが少し大変でした。
場所としてはメインの通りなのですが、外観も地味な色合いでこぢんまりとしているので見逃してしまいそうです。外湯の中でも一番小さい建物なのがこの「柳湯」です。
柳湯の存在を知ったのが外湯めぐりから戻ってきてからだったので、体験談ではありませんが、浴槽が「深くて熱い」とのこと。
(すごく気になる…)
・「地蔵湯」
…入口横の大きな灯籠が目印の「地蔵湯」
大きめの浴槽がひとつあるシンプルな作りでした。子供風呂があるのは外湯の中でもここだけなので、子供連れの家族が安心して利用できそうです。
・「御所の湯」
… 個人的に一番気になっていた「御所の湯」
残念ながら長期休館中でした(涙)
施設破損に伴っての休館、再開時期も未定との事です。天井が高く「開放的な内風呂」や、「滝がある露天風呂」は迫力満点という情報を、下調べの時に見て楽しみではありましたが仕方がないですね。また次回リベンジです。門構えがとても立派で外観だけ見ても、外湯の中でも高貴な感じでオーラがある印象でした。
・「まんだら湯」
メインの通りから少し奥まった場所にあるのが「まんだら湯」です。外観はお寺みたいで玄関前に賽銭箱があっても違和感なさそうです。
温泉自体は中サイズの浴槽と露天風呂があるシンプルなものでしたが、建物の周りが緑に囲まれていて、時間がゆっくりと流れているようなとても良い雰囲気のお風呂でした。
…近くに流れる用水路(?)の苔むしった感じが何となく良いなぁーと感じました。まんだら湯は周辺のゆったりとした雰囲気も含めて、外湯の中で一番好きな場所でした。
・「鴻の湯」
…最後にご紹介するのが「鴻の湯」
城崎温泉の中心街から最も離れた場所にあります。
はるか昔、コウノトリが足の傷を癒していた場所をよく見てみると、温泉が湧きだしていたそうです。そういった経緯で発見された「鴻の湯」は城崎最古の温泉です。
城崎温泉がある豊岡市は日本のコウノトリが最後まで生息していた場所らしいです。日本で一度絶滅したコウノトリ。しかし豊岡市はロシアから譲り受けたコウノトリを人工繁殖させ、野生復帰への取り組みを行っています。
コウノトリの街というだけあって、「飛び出し注意」の看板や、宿の照明など街の様々な所にコウノトリが隠れていました。隠れミッキーを探す感覚で見つけてみるのも面白いかもしれません。
…以上、7つの外湯をご紹介しました。
今回は3か所しか回れませんでしたので、城崎にまた必ず訪れたいです。そのためにも早くコロナが終息するのを祈るばかりです…
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。